満月の大潮。条件は揃っていた。
四国へ家族6人でキャンピングカー旅に出た。2026年5月2日から3泊4日の行程。狙いは鳴門の渦潮だった。
ベストタイミングだったはずなのに
渦の道へ向かう朝、淡路サービスエリアで朝食をとった。2026年2月にオープンしたミスタードーナツの屋外店舗。明石海峡大橋を一望できるテラス席でドーナツをほおばる。トンビが近くを旋回していて、子どもたちは手で覆いながら食べていた。
橋を渡り、鳴門へ。大鳴門橋の橋桁内を歩く海上遊歩道、渦の道。入場料は大人510円。この日は満月の大潮という最高の条件だった。だが、干潮時間に合わせられなかった。渦潮は見られず。

計画を誤ったと思った。でもガラス張りの床に子どもたちが食いついた。最初は恐る恐る乗り、慣れるとポーズをとって笑っていた。無料の双眼鏡で海を覗き込む姿があった。
現地のガイドに聞いた話では、渦潮のベストは満月か新月の大潮で、干潮のタイミングに合わせること。ピーク時は早めに到着して公園を散策し、時間に合わせて渦の道へ移動する戦略が最善だという。夏にもう一度四国へ来る。その時こそ。
INFO ・ 渦の道
- 料金:大人510円・中高生410円・小学生260円
- 全長:450m(海上遊歩道)
- 双眼鏡:無料
- 渦潮ベストタイミング:満月/新月の大潮×干潮時
ピアノの階段で子どもたちが見せたもの
昼は讃岐うどんを食べようと「山越」を目指したが、大行列で断念。流れ着いたのが「香川屋本店」。手打ち・手切りの麺に煮干しまるごとのだし。人気の肉ぶっかけ620円を注文した。子どもの一人が「丸亀と同じ」と言った。それはつまり、讃岐うどんのベースラインが高いということかもしれない。
午後、KITOKURASという複合施設へ立ち寄った。昭和22年創業の材木屋が運営する場所。コーヒー、アップルジンジャー、オレンジジュース。1杯を2人でシェアして3種類を味わった。アップルジンジャーが特に評判だった。
通りを挟んだ対岸にカフェ、散策エリア、遊具、小部屋。ドリンクを持ち込んでゆったりできる作りになっている。大きな窓から森が見える。写真がどこを切り取っても絵になる場所だった。

ピアノ階段があった。子どもたち全員が約15分遊んだ。知っている曲を階段で演奏しようとしたが、音階が難しくうまくいかない。それがかえって笑いになっていた。「小さくなってピアノを自由に弾いてる気分」という表現が印象的だった。
INFO ・ KITOKURAS
- 住所:香川県丸亀市綾歌町栗熊東3600-5
- 営業時間:10:00〜17:00
- 定休日:木曜
- URL:http://kitokuras.jp/
長生きと金運より大事だったこと
夕方、琴弾公園へ到着。銭形砂絵を見るために展望台へ登った。東西122メートル、南北90メートル。1633年に一夜で作られたという伝説がある。「見ると健康で長生きし、お金に不自由しない」という金運スポットらしい。
展望台まで徒歩15分。急な階段で少し斜め。小さい子の一人歩きは注意が要る。海岸側は潮干狩り客で賑わっていた。

この駐車場で車中泊をした。海岸側の広いスペースに問題なく停められた。夕食は「八箱」で、温泉は「琴引海廊」へ。6人で4,400円。やや高めだったが、畳の休憩スペースと海が一望できるテラスがあった。夜だったため海は見えなかったが。
INFO ・ 琴弾公園・銭形砂絵
- 入場料:無料・24時間見学可能
- 駐車場:無料(キャンピングカー可)
- 展望台:徒歩15分・急階段あり
- ライトアップ:日没〜22時
計画を外した先に、階段でピアノを弾く子どもたちの笑い声があった。
渦潮は見られなかった。でも子どもたちはガラス床で笑い、ピアノ階段で遊んだ。旅の目的は達成できなかったかもしれない。だが失ったものは何もなかった。翌日は高知へ向かう。